Dr.川島のスキンケアコラム

「くま」とは、目の周りの肌、つまり瞼が黒ずんでいる状態ですが、目の周りの美容上の悩みでは最も大きいものです。
これも前回の「くすみ」同様、もちろん医学用語ではなく、皮膚科的には病名としては独立したものはありません。

くまは3つに分類され、「茶くま」と呼ばれるものは、メラニン色素の沈着によるもので、アトピー性皮膚炎の患者さんなどで、目の下に湿疹があり、痒くてこすっていたりすると起こります。「青くま」と呼ばれるものは、血液のうっ滞によるものとされ、「「黒くま」は目の下の脂肪のたるみで影ができて黒く見える状態です。
よって、それぞれのタイプのくまに応じて対処法が異なってきます。

茶くまはもとになる湿疹などがあればその治療を行なうことが大切で、そのうえで美白治療を加えます。また、茶くまと青くまは併存していることも多く、この二つに同時に対処する方法としては、美白剤の外用とマッサージ、十分な睡眠などが基本となります。黒くまに対しては、たるんで盛り上がっている脂肪を手術的に除去することも行われます。軽いものではヒアルロン酸の注入で凹凸をへらすことも効果的です。