Dr.川島のスキンケアコラム

新型コロナウイルス感染症は収まる気配がみられず、ワクチン接種による集団免疫の獲得待たれます。
このウイルスは肺炎を起こしますので、気管支や肺の細胞に感染することははっきりしています。
では、皮膚に感染するのでしょうか？皆さん気になるところですよね。

新型コロナウイルスにはスパイク蛋白という表面の突起があり、これが細胞の受容体（リセプター）に接着して、細胞の中に侵入して増殖します。つまり、皮膚の細胞にこのリセプターがあるかどうかが問題になります。

皮膚の一番外側は角層ですが、その下には表皮細胞があります。この表皮細胞には新型コロナウイルスのスパイクと接着可能なアンギオテンシン変換酵素2が発現している事が分かりました。つまり、角層に傷があると新型コロナウイルスが表皮細胞と出会う機会が生まれて、感染する可能性があるというわけです。

ただし、皮膚には自然免疫が備わっています。この免疫力でウイルスの侵入を食い止める働きもあるようですので、それほど神経質になる必要はなさそうです。

そのお話は次回に