Dr.川島のスキンケアコラム

「手洗い、うがい」とともに「マスク」は我々の新しい生活様式のなかでも欠かせない存在になりました。今ではマスク不足の大騒ぎが嘘のように、ファッショナブルなウレタンマスクが町中に溢れています。

ウレタンマスクは不織布マスクに比べると飛沫拡散防止効果が弱いことが問題されていますが、肌荒れの観点からは、ウレタンマスクの方が刺激は少ないので優れています。そうはいっても、肌荒れ、ニキビがマスク皮膚炎としてウレタン素材でも見られるのは間違いありません。

このマスクによるニキビはどうして起こるのでしょうか？マスクの中では、湿度と温度の上昇がみられ、湿気の多い夏の肌に近い状態です。そのため皮脂腺の活動性が上がり、皮脂を食べて生きている毛穴のニキビ菌が増殖してニキビが起こりやすくなります。また、皮膚表面の細菌の増殖にも好都合な状態ですので、ブドウ球菌が増えておできもできやすくなります。このように、マスクの中では初夏にニキビが悪化するのと同じような状態が常に起こっていることになります。

肌のために、周りに人が居ない状況ではなるべくマスクは外して、高湿度、高温度環境から肌を開放しておくことも必要です。