Dr.川島のスキンケアコラム

前回、「新しい生活様式」に欠かせないアルコール消毒による手荒れについてお話しました。アルコール消毒の手荒れには、乾燥してカサカサしている状態から、さらに進んで赤くて痒い症状、ひび割れ、小さな水ぶくれができるものまで様々ですが、できればカサカサだけの状態の時に十分なケアをして、症状が進行しないようにしたいものです。

手荒れケアの基本は保湿クリームの塗布です。「今の自分の手の肌は外からの刺激に弱い状態になっている」という意識を常に持って、何かを補って膜を作ってあげなければいけない、と心がけることが必要です。保湿クリームには膜を作る効果とともに、それ自身で水分を角層に蓄えてくれる成分も入っています。塗れば確実にカサカサ感を軽減してくれますし、保湿クリームで角層のバリアを高めておけば、自らのセラミドを作り出す能力も増してきますので、本来の肌の内側からのバリア機能も高まることになります。手を休めるタイミングがあれば、あまりべとつかないクリームやローションをこまめに塗ると良いでしょう。